担当者によるセミナーレポート2016

2017年には、福岡、東京、仙台、大阪、名古屋でのセミナーを予定しております。

ここでは、参加できなかった皆様のために、セミナー担当者によるレポートをお届けします!

 


2017年度のセミナー

▼セミナー名をクリックするとレポートに飛びます

2017年6月25日

第7回養護教諭の現場力向上セミナー

東京
2017年7月2日

養護教諭セミナー2017 in 福岡

福岡
2017年7月15日

養護教諭セミナー2017 in 仙台

仙台
2017年8月19日

養護教諭セミナー2017 in 大阪

大阪
2017年11月19日

現場で生かせる養護教諭のためのセミナー

名古屋


第7回養護教諭の現場力向上セミナー

■日時:2017年6月25日(日)10:30~16:30 (開場10:00~)

■場所:損保会館(JR、地下鉄「御茶ノ水」駅から徒歩5分)  

<学校における色覚検査と色弱の児童生徒に対する配慮と指導>

講師:岡部正隆先生(東京慈恵医科大学解剖学講座 教授)

 

・色覚検査の背景と色覚のメカニズム・色弱

 色覚検査の歴史的背景と色が見えるメカニズムの説明の後、色弱には3種類あること、そして正常色覚の人が見える風景が各色弱の人にはどう見えているかスライドで見せていただきました。そして色弱とは色覚の優劣というより見え方が違う、少数派であることが最大の問題点、色名が使えないのでコミュニケーションが困難という話でした。

 

・色弱の人が困る表示と対応

 例えば都内の従来の路線図のように色の差だけでは違いが分からなかったが最近はアルファベットを入れるなど工夫がなされている。またコミュニケーション可能なように色名を表記するなどがなされるようになりつつあるなど様々な例が紹介されました。

 

・色弱の当事者がかかえる問題と学校における配慮と指導

 学校では個人情報に配慮することと正しい知識は伝えつつ受検率を無理に上げようとしないこと、色だけでなく違いが分かる工夫をすること、就職に関しても以前は無理だった分野でも様々な改良で問題なくなってきていることもあることなど詳細にご説明いただきました。

最後に、血液型と同様色覚にも様々なタイプがあり、少数派のために社会的弱者になって

いるが、バリアをなくしていくために情報を発信する社会側の工夫が大切という言葉で締めくくられました。

 

<ランチョンセミナー 薬局薬剤師から保健室への提案>

講師:峯岸昇先生(株式会社くすりの福太郎 薬事教育部部)

 

お弁当をお召しになりながら以下に関するお話を聞いていただきました。

・消毒薬の種類・色と違い、リスク分類別にみた消毒と減菌の対象と具体例

・薬の外箱に書かれた使用期限の条件、保存の仕方

・薬の重複服用の例

・体温計の種類

・駆虫薬

・児童生徒が使用する薬で校内・宿泊行事等で気を付けたいこと 

<整形外科医に聞く運動器検診の課題と養護教諭の役割>

講師:立入克敏先生(たちいり整形外科理事長)

 

第一部 運動器検診の意義と課題 では以下のような話がありました。

・子どもの身体活動の「二極化」など運動器検診の意義について

・運動器検診で発見された疾病・異常は多種あるが、「腕が完全に挙がらない」「体前屈で指先が床に届かない」「しゃがみこみができない」などが多かった。

・学校における運動器検診の調査票、養護教諭の事前チェック、学校医による検診時、判定、事後措置と一連の流れの各段階で課題がある。調査票(家庭でにチェック)の段階でも軽視、虚偽申告(運動を続けられないから)など様々な問題点がある一方で運動器検診への期待もある。

 

第二部 「運動器検診のチェックポイント」では動画を使って、側彎、腰、上肢。下肢、片脚立ち、しゃがみこみそれぞれについて解説いただきました。

 

第三部 事後措置における指導でも動画を使って姿勢に関する指導、基本的なストレッチングを紹介していただきました。

 

<知って安心!養護教諭と訴訟問題>


講師:入澤充先生(国士舘大学大学院法学研究科 教授)

 

・最初に、学校・教師の教育責任に付随して法的責任が伴うが事故直後に対応について学校側と家庭側で評価に食い違いが見られ、学校では一般的に危機管理意識が弱いとの厳しい指摘がありました。

 

・続いて修学旅行中に急性心不全で死亡した事件で両親が債務不履行責任を追及した裁判、

同じく修学旅行中に水難事故で死亡したことについて両親が損害賠償を請求したケース、

保健室に運ばれた生徒の頭を冷やして寝かせていたが養護教諭が部屋を一時離れていた間に死亡した事件の裁判それぞれの判決結果が紹介され、そこから例えば病人を残して保健室を離れざるをえないとき、どう対応するかなど具体的留意事項を解説いただきました。上記以外にも参考にすべき判例、法制度、故意と過失、裁判の判断基準など法的知識も分かるやすく解説いただきました。

 

・最後に、

①危険予知ができていたか

②危険回避ができたか

③事前防止対応ができていたか

④対応過程で問題がなかったか

⑤事後対応が適切であったか

の教師の行為で何が問題になるのかの纏めがあり、ポイントとして一人で対応しない、問題がある生徒の能力、行動、生活態度については日常観察が必要という点を挙げられました。

 

 《参加者のお声》

大変勉強になりました。養護の研修はなかなかなく本当に助かりました。他の研修では昼間の時間があきすぎて時間がもったいないので昼休みに講義があるのは助かります。どの講座も大変勉強になりました。学校に持ち帰り生徒のために活用します。先生方、本セミナーを企画・運営してくださった方に感謝しております。岡部先生ご自身が色弱ということで経験談をふまえたお話や便利なツールの紹介をしてくださり分かりやすかった。医薬品や運動器についてもより詳しい内容を知ることができました。学校事故の訴訟についても研修をうかがったことで、問題が起きた時にも「専門家の講演で認識している」といえると思うので有意義でした。今一番知りたい事、色覚検査、運動器検診についてご講演いただき何とか自信を持って検診に臨むことができると思います。色覚については検診100%を目指すのではなく、まず配慮からということが目から鱗でした。

 

【セミナー担当者より】

この他にもたくさんの貴重なご意見を頂戴しました。

 本当にありがとうございました!またのご参加をお待ちしております。

 

 


養護教諭セミナー2017in福岡

■日時:2017年7月2日(日)

■場所:博多バスターミナルビル 大ホール  

<第一講義「お腹が痛い!知っていますか?危ない腹痛の見分け方」>

講師:畑倫明先生(医療法人 緑泉会米盛病院 外科部長)

 

畑先生には一昨年、昨年と災害時対応についてお話しいただき大変興味深く分かりやすかったと大好評でしたので、今回は先生のもう一つの専門分野である腹痛についてお話しいただきました。

 

大切なポイント

①どこが痛いのか

②どのように痛いのか

③腹部以外の症状はどうか に沿って進められました。

 

初めに各内臓の位置についてクイズ形式を交えながらCT画像やイラストで確認されました。

背骨の位置は意外に中央に近いなど驚きもありました。

次に痛みの種類。腹痛には場所がはっきりしない内臓痛と場所が分かる体性痛があり、

内臓痛の中の疝痛、鈍痛それぞれについて解説いただきました。

 

腹部以外の症状にはショック症状、下痢、嘔吐、また発熱、不整脈、背部痛などがあり、出血性ショックについて解説、嘔吐物や便に色からも疑われる病名が推測できることも学びました。最後に過敏性腸症候群など急な腹痛以外の腹痛についても教えていただきました。

<第二講義「保健室の成果を上げるための戦略」>

講師:古賀由紀子先生(九州看護福祉大学 口腔保健学科 准教授)

 

最初に経営、保健室経営、戦略、経営戦略の意味を確認されました。

そして成果を上げるための戦略を考える方法の一つとしてSWOT分析が紹介されました。

SWOY分析とは事業体を取り巻く資源と環境を分析することで、S(Strength)強み、W(Weekuness)弱み、O(Opportunity)機会、T(Threat)脅威の4つの軸で考える事です。

 

 

詳しい解説を聞いた後、4~5人のグループに分かれグループワークに移りました。

先生が例として作られた学校の状況に関する文章を元に各受講者が上記4つの軸について付箋に書きだし他の人と相談しながら台紙に貼っていきました。

今回は時間の4つの軸のうち強みと機会に絞りました。

SWOT分析の一端を試みただけでしたが、今後他の2軸についても各学校の状況から考え、さらにそれらを組み合わせて具体的な行動方針が得られそうでした。

<第三講義「子供の精神科受診をどう見極め親に伝えるか」>

講師:内野俊郎(久留米大学医学部 神経精神医学講座 精神科医)

 

 内野先生は昨年、精神科の病気に関するよくある誤解を中心にお話しいただきましたが、大変分かりやすく話がおもしろかったとの声が多かったので、今回は「親にどう伝えるか」という部分を話してほしいとお願いしました。

 

前半は、不登校の原因、児童生徒のうつ病、思春期の自傷・自死、統合失調症、摂食障害、PTSD、そして発達障害、睡眠リズム障害と幅広く解説いただきました。

 

そして、

①初期対応として秘密の共有は大事だが、命に係わることは例外で

そのことを本人に伝えるコツ、支援者としての表明を明確に行うなど保健室での具体的対応

②医療につなげるタイミングとして自殺などの具体的計画が明らかになった時、

食欲・睡眠の顕著な悪化

③親に伝える際、心の問題から入らず多くの場合体調の変化もあるので体調面から。

 

学校での様子を客観的に伝える、他に同様の事例も引き合いに出す、親が持つ自責感に最大の配慮をすること、原因論に巻き込まれないこと、など様々なアドバイスをいただきました。

 

 《参加者のお声》

解剖を踏まえた適切な問診の必要性を改めて感じました。第一講座はとても分かりやすく知りたかった情報が満載でした。実践にすぐに活かせる内容でまた受けてみたいです。とても専門的で具体例を交えたお話だったので、とても勉強になった。養護教諭への期待は年々増してきています。子供たちの健康管理、救急処置、安全。特別支援、そんな中ではありながら、なかなかこのような研修がなく・・・今期はどの講座もとても分かりやすいものでした。30年以上勤務しているが、もう少し早くからこのような講演を聞いておけばよかったと思った。熱心な講師の先生方の話を聞いてがんばる元気になりました。実際の写真や映像、経験談など学ぶことができて本当によかったです。いろんな県の方々とのグループワークも話すきっかけになり楽しかったです。

 

【セミナー担当者より】

この他にもたくさんの貴重なご意見を頂戴しました。

 本当にありがとうございました!またのご参加をお待ちしております。

 

 

養護教諭セミナー2017in仙台

■日時:2017年7月15日(土)

■場所:ハーネル仙台

7/15(土)仙台市のハーネル仙台で養護教諭セミナー2017in仙台を開催しました。暑い中昨年を上回る多くの先生方にご参加いただきました。

第一講義「子どもの行動異常~養護教諭としてできることはこれだ~」

講師:横山浩之先生

(福島県立医科大学 ふくしま子ども・女性医療支援センター 教授)

 

横山先生は昨年の仙台でのセミナーに受講された方からご推薦があった先生です。

お話は以下のように進められました。

 

・行動異常には原因と誘因があり、誘因は見かけの原因。原因になりえることとして本人側要因(発達障害・精神疾患)、家庭生活側要因、学校側要因がある、

 

・小学校に入るまでにできてほしいこととして

 ①早寝・早起き・朝ごはん

 ②返事・挨拶・くつをそろえて脱ぐ(整理整頓の第一歩)が言われなくてもできるまで教え続ける。

 ③お手伝い

 ④メディアとの接触時間を制限

 

・心理発達課題・・・0歳時、1・3・5・8~9・10~11・思春期それぞれの発達課題があり、つまずきがあると先に奨めない。不適切な家庭環境がある場合の対応、

 

・作業記憶が乏しいのはどんな発達障害にも共通。対策として

 ①一目で分かる工夫をすること

 ②ことばがけを最低限にする。

 

・対応の原則としてペアレントトレーニング技法を活用する。この手法とは

 ①増やしたい行動にはほめる

 ②減らしたい行動は無視する

 ③絶対許せない行動はすぐにやめさせる。

 

・知的発達障害(精神遅滞)・学習障害(LD)、自閉症スペクトラム障害、精神障害・精神疾患・気分障害、注意欠如多動性障害(AD/HD)行動障害・反抗挑戦性障害・素行障害(CD)それぞれの解説と養護教諭の役割。

 

<ランチョンセミナー 「低周波電磁界の健康リスク評価―WHOの国際電磁界プリジェクトを中心としてー」>

お弁当を召し上がりながら一般財団法人 電気安全環境研究所の大久保所長から電磁波の健康影響、電磁波リスクとの付き合い方を聞きました。 

 

第二講義「保健室での見立てのコツ~総合診療的アプローチとフィジカルアセスメント力で危険な疾患を見抜く~」

講師:鋪野紀好先生

(千葉大学医学部附属病院 総合診療科 兼 総合医療教育研修センター特任教授)

 

最初に総合診療の役割と仕組みに続いて保健室でも外来診療の診断戦略が活用できるという話があり、仮説と検証から確定診断に至る外来での総合診療の思考プロセスを紹介いただきました。その後、メインテーマである保健室でよく診る咽頭痛・腹痛・頭痛について具体的例を挙げながら説明いただきました。

 

・咽頭痛のフィジカルアセスメントとして、発症時期・部位・性状や原因の問診、随伴症状(頭痛、鼻汁、咳嗽)の問診、咽頭部の視診、口腔内の視診、皮膚の視診、眼球結膜の視診、バイタル測定(体温、脈拍)、リンパ節の触診があること、そして疑われるものとして風邪、急性咽頭炎、咽頭結膜炎、伝染性単核症などをあること。

 

・頭痛のフィジカルアセスメントとして、痛みの種類の問診、嘔吐・嘔気の有無の問診、顔色・表情の観察、意識状態の確認、咽頭の視診、鼻腔の視診、バイタル測定(体温、脈拍)、リンパ節の触診、副鼻腔の触診、髄膜刺激徴候があり、慢性頭痛の80%は堅調型頭痛または片頭痛だが突発・最悪・憎悪では危険な頭痛である可能性がある。

 

・腹痛のフィジカルアセスメントとして、発症時期・部位・性状や原因の問診、食事との関係の問診、排便の状態に関する問診、排尿に関する問診、頭痛の有無の問診、嘔気・嘔吐の有無に関する問診、腹部の視診、腸蠕動音の聴診、痛む部位の触診、バイタル測定(体温、脈拍)、腹膜刺激徴候があり、数多い病名が挙げられました。

 

第三講義「養護教諭が行う健康相談・健康相談活動~入学直後の児童生徒に対する保健室での支援を例に~」

講師:鹿野裕美先生(宮城大学 看護学部看護学科 准教授)

 

以下の順にお話がありました。

1.「養護教諭の職務」と「健康相談と健康相談活動」

2.「新学期の保健室」と健康相談・健康相談活動

3.学校環境変化に伴う支援

4.中1ギャップの研究活動から

 

1については養護教諭の5つの役割を確認。

 

2についてある中学校の保健室対応数の資料から新学期である9月が、夏の疲れと行事との関連で最も多いこと。4月・5月はそれほど多くないように見えるが、内科的症状を訴えて来る子どもの中に「学校になじめない」などの心的要因をもつケースもあるので、常に心的な要因や背景を念頭においておく必要があることなど。

 

3.新しい環境にうまく適応できない場合は不都合な事態をひきおこしてしまう可能性があり、1例として小1プロブレムがある。資料によれば「授業中立ち歩く生徒」のケースが最も多く、発生理由としては「家庭でのしつけが十分でない」が最多。それへの取り組みを紹介。

 

4.中1ギャップとは「生活面」での課題が「学習面でのつまずきと相乗し、いじめや不登校も急増するという二次的な現象もある。ある市の調査では「中1ギャップ」の対応経験がある養護教諭が過半数に及ぶ。アクションリサーチの手法を用いて、3校の養護教諭と共同研究を紹介。表れ方も対応もそれぞれ異なり、PDCAサイクルに基づいた課題設定と支援を行っていた。

 

 《参加者のお声》

解剖を踏まえた適切な問診の必要性を改めて感じました。第一講座はとても分かりやすく知りたかった情報が満載でした。実践にすぐに活かせる内容でまた受けてみたいです。とても専門的で具体例を交えたお話だったので、とても勉強になった。養護教諭への期待は年々増してきています。子供たちの健康管理、救急処置、安全。特別支援、そんな中ではありながら、なかなかこのような研修がなく・・・今期はどの講座もとても分かりやすいものでした。30年以上勤務しているが、もう少し早くからこのような講演を聞いておけばよかったと思った。熱心な講師の先生方の話を聞いてがんばる元気になりました。実際の写真や映像、経験談など学ぶことができて本当によかったです。出入り口やトイレの案内など細やかな気配りをいただいて気持ちよく過ごせました。

また来年も参加したいと思います。お昼のお弁当もよかったです。

 

 

【セミナー担当者より】

この他にもたくさんの貴重なご意見を頂戴しました。

 本当にありがとうございました!またのご参加をお待ちしております。

 

 

養護教諭セミナー2017in大阪

■日時:2017年8月19日(土)

■場所:大和大学 大講堂

2017年8月19日(土)に新大阪駅からJRで2駅の吹田にある大和大学の大講堂をお借りして養護教諭セミナー2017in大阪を開催しました。

第一講義「整形外科医に聞く運動器検診の課題と養護教諭の役割」

講師:立入克敏先生(たちいり整形外科理事長)

 

立入先生には、6月の東京でのセミナーでもお話いただきましたが、運動器検診が始まったばかりということもあり、大阪でもお話しいただきました。基本的な内容は東京の時と同じですが、東京で出た質問に答えを盛り込み、第2、3部をふくらませた講義でした。

 第1部:運動器とは何か、そしてなぜ今運動器検診を実施するようになったのかをデータと事例を交えて紹介。そして考えられる課題点も挙げていただきました。

 

第2部は運動器検診のチェックポイントについてモデルを使った動画(ジャパンライム制作のDVDから)で以下の項目について解説がありました。

①脊柱側弯症をチェックする前屈テストの留意点

②腰に関して脊柱の前後屈動作

③上肢については肘の曲げ伸ばしで痛み、左右差など

④しゃがみ込みや片足立ちができるかなどの下肢のチェック

そして整形外科受診の基準が挙げられました。

 

第3部:事後措置における指導として姿勢改善に関する指導と基本的なストレッチングも動画を使って説明いただきました。

 

第二講義「保健室改造計画~子どもに向き合う時間を増やすための保健室の整理収納~」

講師:加藤真由美先生

(NPO法人ハウスキーピング協会認定 整理収納アドバイザー1級)

 

今回、初めてのテーマとして保健室の整理収納を取り上げ、元養護教諭で現在は整理収納のアドバイザーとして講演や執筆活動をされている加藤先生をお呼びしました。

最初に、保健室を片付ける効果、片付かない理由、整理収納の手順の説明がありました。

続いて今回のセミナーのために、実際に大阪府内の小学校の保健室を改造した具体例を交えてステップ1から7までを紹介いただきました。

1.保健室を片付ける目的を決める。

(途中「片づける目的」など3つのワークが入りました)

→具体例:清潔感があり、使いたいものが他の教職員にも分かりやすい保健室にしたい。

 

2.現状を把握し問題点や改善点を考える。

→運動場との出入口の掃出し窓が開かないなど15点。

 

3.機能毎にコーナーを配置する

 

4.保健室の物を整理する。

 

5.物の定位置を決めて収納する

 

6.居ごこちの良い空間作り

 

以上までで実際の保健室改造のビフォー・アフターを写真で紹介いただきました。

 

7.環境に応じて見直しをする。

 

第3講義「発達障害のある児童生徒の理解と支援」

講師:伊丹昌一先生(梅花女子大学大学院 心理学科 教授)

昨年の大阪でのセミナー参加者から希望のあった伊丹先生にお願いしました。

最初に、支援を要するどんな児童・生徒がいるのか概略を説明されました。

障害という言葉ではなく「症」というのが妥当とのことです。

 

以下のような話がありました。

・発達症という視点からは学び方の特性に気づき、学びやすい方法をていねいに教える対応が必要。

・拾い読みや誤字など学習面で困っている子供がいるが、私たちも正しく見ることができない例も多い。

・不注意な間違えが多いなど行動面で困っている子どもがいるが、テレビで明らかに間違ったテロップを出したり、スーパーのチラシの表示にも思わず笑ってしまう間違いもある。

・ADHDの子どもへのほめ方にはコツがある。

 

続いて「自閉スペクトラム症への教育的支援」「パーソナリティ症」「反応性愛着形成不全(RAD)」「注意の仕方」「自尊感情を高めるかかわり」「子どもにわかりやすいきっかけ」など約笑いあり、涙ありの90分でした。

 

最後には子どもたちの笑顔のためには、子どもに向き合う大人が幸せで笑顔でいることが大事ということを先生ご自身の例を挙げて締めくくられました。

 

<主催者から>

今回は遠方から来られる方にも便利な場所にしましたが、学内の案内が不十分で暑い中を迷われた方もいらっしゃったようです。(申し訳ありません。来年は分かりやすい工夫をするつもりです)それにも拘わらず講師の先生方の話が良くてほぼ皆様からご有意義だった、との声をいただきました。

 

 

 《参加者のお声》

解剖を踏まえた適切な問診の必要性を改めて感じました。第一講座はとても分かりやすく知りたかった情報が満載でした。実践にすぐに活かせる内容でまた受けてみたいです。片づけについての講義を聞き、自分の職場の保健室も誰でも使いやすいように整理整頓したいと思いました。自分では使いやすくても他の教職員にとってはそうでないことが多々あると思い、反省させられました。運動器検診や発達障害についてもとても勉強になりました。教職員・保護者・生徒に自分から必要なことを伝えていきたいと思います。伊丹先生のお話がすごくよかったです。子どものためにいろいろなことを我慢することが多いですが、子どもを笑顔で迎えられるよう自分の心の余裕を持とうと思いました。どの講義もわかりやすく、とても勉強になりました。長い時間だと思っていましたがあっという間に過ぎてしまいました。自身が行き詰っている時期でしたので、とても元気になりました。伊丹先生のお話はとってもとっても学び深いものとなりました。日々の執務に追われ、学びを深めたり、新しい情報を得たりということが疎かになってしまいがちだったが、こういう場に参加することでやる気が高まる。内容も深くためになりレベルアップできそう。保健室の整理収納の話がとてもよかった。夏休みの間に改造したい。

運動器検診の疑問がほぼなくなった。わかりやすく来年4月の健康診断で生かしたい。保健室の整理収納で日々悩んでいて、物が多すぎて捨てるタイミングや残すものの区別ができそうに思えたので実践できそうでよかった。

【セミナー担当者より】

この他にもたくさんの貴重なご意見を頂戴しました。

 本当にありがとうございました!またのご参加をお待ちしております。